仮定法の慣用表現について解説します。
仮定法の慣用表現で重要なものは、以下の3つです。
1.If it were not for 〜 「もし〜がなければ」
If it were not for your help, I couldn't do the work.
「もしあなたの助けがなければ、私はその仕事ができないだろう。」
If it were not for 〜 は、But for 〜 やWithout 〜 と同じ意味です。よって、上の文は以下のように書き換えることができます。
But for(Without) your help, I couldn't do the work.
2.If it had not been for 〜 「もし〜がなかったら」
If it had not been for your help, I couldn't have done the work.
「もしあなたの助けがなかったら、私はその仕事ができなかっただろう。」
If it had not been for 〜 は、But for 〜 やWithout 〜 と同じ意味です。よって、上の文は以下のように書き換えることができます。
But for(Without) your help, I couldn't have done the work.
3.It's time + 仮定法過去 「〜する時(時間)です」
It's time you went to bed. 「(あなたは、)寝る時間です。」
It's timeの後ろの動詞は、必ず過去形になります。
ここで、1と2のところで出てきたBut forとWithoutについてもう少し解説します。
But forとWithoutには現在の仮定(仮定法過去)と過去の仮定(仮定法過去完了)の意味がありますが、But forとWithoutだけでは見分けがつきません。
よって、この仮定法過去「もし〜がなければ」と仮定法過去完了「もし〜がなかったら」という2つの意味は、残りの文章の時制で見分けます。
例えば、以下の文ではI couldn't do the work.の部分が「私はその仕事ができないだろう。」と現在の仮定を表しています。
But for(Without) your help, I couldn't do the work.
よって、But for(Without)の部分も「もしあなたの助けがなければ」と現在のことを仮定していると考えることができ、以下のように書き換えることができます。
If it were not for your help, I couldn't do the work.
次に、以下の文では I couldn't have done the work.の部分が「私はその仕事ができなかっただろう。」と過去の仮定を表しています。
But for(Without) your help, I couldn't have done the work.
よって、But for(Without)の部分も「もしあなたの助けがなかったら」と過去のことを仮定していると考えることができ、以下のように書き換えることができます。
If it had not been for your help, I couldn't do the work.
次に、if S shouldとif S were toについて解説します。仮定法の慣用表現という訳ではありませんが、慣用表現と同様暗記しておいた方がよい表現です。
まず、If節中でshouldが用いられた以下のような形は、「万一〜ならば、〜だろう(できるだろう、すべきだ、かもしれない)」という意味になります。
If + 主語 + should + 動詞の原形 〜 ,
主語 + would(could, should, might) + 動詞の原形 〜 .
助動詞の部分は、would, could, should, mightの原形will can, shall, mightが用いられる場合もあります。
この表現は、現在または未来対する実現性が少ない仮定を表します。
以下の文をみてみましょう。
If it should rain tomorrow, I would stay here.
「万一明日雨が降ったら、私はここにいるだろう。」
この表現は、現在や未来に「雨が降る可能性が低い」場合に用います。
また、この文は接続詞のIfを省略し、主語とshouldの順を入れかえて以下のように書くこともできます。意味は変わりません。
Should it rain tomorrow, I would stay here.
「万一明日雨が降ったら、私はここにいるだろう。」
単に現在や未来における条件を表す場合は、以下のように現在形や未来形を用います。この場合、if節は条件の副詞節なので動詞は現在形になります。
If it rains tomorrow, I won't go out.
「もし明日雨が降ったら、私は外出しません。」
この文は雨が降る可能性が低いわけではなく、明日「雨が降る可能性がある」場合に用いられます。
次に、If節中でwere toが用いられた以下のような形は、「仮に〜ならば、〜だろう(できるだろう、かもしれない)」という意味になります。
If + 主語 + were to + 動詞の原形 〜 ,
主語 + would(could, might) + 動詞の原形 〜 .
この表現は、ありそうもないことについての仮定を表す。この場合、「彼女がその事実を知ることはまずありえない」ということを表します。
If she were to know that, she would get angry.
「仮に彼女がそれを知ったら、彼女は怒るだろう。」
仮定法の注意すべき表現について解説します。
以下の3つがあります。これらも仮定法の慣用表現という訳ではありませんが、慣用表現と同じように覚えてしまいましょう。
1.If only + 仮定法過去(仮定法過去完了) 〜 .
「〜しさえすればよい(よかった)のだが」
If only the rain would stop. 「雨が、やみさえすればよいのだが。」
If only you had sent e-mail. 「彼は、メールを送りさえすればよかったのだが。」
2.in your position 「あなたの立場なら」
I would not do it in your position.
「あなたの立場なら、私はそれをしないだろう。」
この文は、以下のif節を用いた仮定法の文と同じ意味です。
I would not do it if I were in your position.
3.To hear O speak[talk] 「Oが話すのを聞いたら」
To hear him speak English, you would think he is American.
「彼が英語を話すのを聞いたら、あなたは彼がアメリカ人だと思うだろう。」
この文は、以下のif節を用いた仮定法の文と同じ意味です。
If you heard him speak English, you would think he is American.
特に、2と3はifを使わない仮定法なので注意しましょう。
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