過去完了形の形と意味、過去形との違いについて解説します。
過去完了形の形は現在完了形のhaveを過去形のhadに変えた「had + 過去分詞」、意味は継続、経験、完了の3つです。
まず、過去完了形の継続の意味について解説していきます。
以下の現在完了形の継続の文をみてみましょう。この文、は2年前から「今まで」の2年間日本に住んでいるということを表しています。
I have lived in Japan for two years. 「私は、2年間日本に住んでいます。」
このように、現在完了形の継続は過去のある時点から「今まで」何らかの状態が継続しているということを表します。
そして、上の文のhaveをhadに変えると過去完了形の継続の文になり、この文は「過去のある時点から過去のある時点まで」日本に住んでいたという継続を表します。
I had lived in Japan for two years.
「私は、2年間日本に住んでいました。」
現在完了形が過去のある時点から「今まで」の継続を表すのに対し、過去完了形の継続は過去のある時点から「過去のある時まで」の継続を表します。
よって、日本語に訳す時、現在完了形の継続は「〜し続けている」であるのに対し、過去完了形の継続は「〜し続けていた」となるので注意しましょう。
過去完了形の継続の文には、以下のようにbefore I went to Americaといった「過去のある時まで」を表す言葉や文が後ろに付くことがよくあります。
I had lived in Japan for two years before I went to America.
「私は、アメリカに行く前に2年間日本に住んでいました。」
この文のbefore I went to Americaの部分は、日本に住んでいるという状態が続いた時点(過去のポイント)を表しているのです。
このように、過去完了形の継続の文では、「過去のある時点まで」を表す文を付けることにより、過去のある時点までの継続を表していることを明確にします。
この過去完了形の継続の文と以下の過去形の文の違いを考えてみましょう。
I lived in Japan before I went to America.
「私は、アメリカに行く前に日本に住んでいました。」
過去形の文は「過去のある時点」のことのみを表すため、この文はアメリカに行く前に日本に住んでいたという「過去のある時点(1点)」における状態を表しています。
これに対し、過去完了形の継続の文は「過去のある時からある時まで」何らかの状態が継続していたということを表し、時に幅があるのです(1点ではない)。
過去形は点のイメージ、過去完了形は線のイメージです。
そして、過去完了形の継続の否定文は、hadの後ろにnotを付け、日本語に訳すと「(過去のある時点まで)〜し続けていなかった」となります。
以下の過去完了形[継続]の肯定文を否定文に書き換えてみます。
I had lived in Japan for two years before I went to America.
「私は、アメリカに行く前2年間日本に住んでいました。」
この過去完了形[継続]の文を否定文に書き換えると、以下のようになります。
I had not lived in Japan before I went to America.
「私は、アメリカに行く前に(ずっと)日本に住んでいませんでした。」
この場合、「○年間住んでいなかった」というような言い方は普通しないのでfor two yearは省略します。
過去完了形の継続の疑問文は、hadを主語の前に出して文末に?を付け、日本語訳は「(過去のある時点まで)〜し続けていましたか」となります。
以下の過去完了形[継続]の肯定文を疑問文に書き換えてみます。
I had lived in Japan for two years before I went to America.
「私は、アメリカに行く前2年間日本に住んでいました。」
この過去完了形[継続]の文を疑問文に書き換えると、以下のようになります。
Had you lived in Japan before you went to America?
「あなたは、アメリカに行く前に(ずっと)日本に住んでいましたか。」
「○年間住んでいましたか」というような質問は普通しないのでfor two yearは省略し、自分に質問することも普通無いので主語をyouに変えます。
過去完了形の継続の疑問文では、以下のように疑問文の先頭にHow long「どの位の間」を付けることで継続期間を尋ねることができます。
How long had you lived in Japan before you went to America?
「あなたは、アメリカに行く前にどの位の間日本に住んでいましたか。」
答える時は、For two years.「2年間です。」というように継続期間を答えます。
ここからは、過去完了形の経験について解説します。
以下は現在完了形の経験の文ですが、この文は生まれてから「今まで」に2回アメリカに行ったことがあるということを表しています。
I have visited America twice. ※visitedはvisit「訪問する」の過去分詞形です。
「私は、(今までに)2回アメリカを訪れたことがある。」
このように、現在完了形の継続は過去のある時点(この場合私が生まれた時)から「今まで」の何らかの動作の経験を表します。
上の現在完了形の文で、haveをhadに変えると過去完了形の文になります。
I had visited America twice before I was 20 years old.
「私は、20歳になるまでに2回アメリカを訪れたことがあった。」
この文過去完了形の文は、「私が20歳になった」という過去のある時点までに「2回アメリカを訪れたことがあった」という経験を表します。
過去完了形の経験の文は過去のある時点までの経験しか表せず、before I was 20 years oldという部分が「過去まで」の経験であるということを示しています。
よって、例えば私(主語の人)が今30歳の場合、上の過去完了形の経験の文だと20歳までのことしか分からないのです。もしかしたら20歳から30歳の間にアメリカに行き、経験の回数が増えている(今までだったら3回)かもしれません。
日本語に訳す時、現在完了形の経験は「(今までに)〜したことがある」であるのに対し、過去完了形は「(過去のある時点までに)〜したことがなかった」となります。
そして、この過去完了形の文と以下の過去形の文の違いを考えてみましょう。
I visited America before I was 20 years old.
「私は、20歳になる前にアメリカを訪れた。」
継続のところでも解説しましたが過去形の文は時に幅がないため、過去形の文では何回行ったかは分からず、ただ過去にアメリカへ行ったことだけが分かります。
よって、この過去形の文は「20歳になる前の過去のある時点(1点)」にアメリカを訪れたということのみを表しているのです。
これに対し、過去完了形の経験の文は、生まれた時から過去のある時点(20歳になった時)までという「時の幅(20年間)」があります。
そして、その期間の中での経験(2回アメリカを訪れたこと)を表しています。繰り返しますが、過去形は点のイメージ、過去完了形は線のイメージです。
過去完了形の経験の否定文は、以下のようにhadの後ろにneverを付け、日本語に訳す時は「(過去のある時点まで)1度も〜したことがなかった」となります。
I had never visited America before I was 20 years old.
「私は、20歳になるまでに1度もアメリカを訪れたことがなかった。」
never「1度も〜ない」をhadの後ろに置き、twice「2回」 を消します。
過去完了形の経験の疑問文は、hadを主語の前に出して文末に?を付け、日本語に訳す時は「(過去のある時点までに)〜したことがありましたか」となります。
Had you visited America before you were 20 years old?
「あなたは、20歳になるまでにアメリカを訪れたことがありましたか。」
自分に質問することは普通ありませんから主語をIからyouに変えます。
また、通常「○回行ったことがありましたか」と回数を1回1回尋ねることはないので、How many times「何回」を経験の疑問文の前に付けて経験回数を尋ねます。
How many times had you visited America before you were 20 years old?
「あなたは、20歳になる前に何回アメリカを訪れたことがありましたか。」
答える時は、Twice.「2回」というように経験の回数を答えます。
ここからは、過去完了形の完了について解説します。
以下は現在完了形の完了の文ですが、この文は過去から行っていた動作が「今」完了したところであるということを表しています。
I have just finished the work.
「私は、ちょうどその仕事を終えたところです。」
そして、以下は過去完了形の完了の文ですが、この文は「過去のある時点(上司が来た時点)」で仕事がちょうど完了したところでだったということを表しています。
I had just finished the work when my boss came.
「私は、上司が来た時ちょうどその仕事を終えたところでした。」
このように、現在完了形の完了は「今」完了したところ、過去完了形の完了は「過去のある時点」で完了したということを表します。
日本語訳も、現在完了形の完了は「(今)〜し終えたところです」であるのに対し、過去完了形の完了は「(過去のある時点で)〜し終えたところでした」となります。
ここで、過去完了形の文と以下の過去形の文の違いを考えてみましょう。
I finished the work when my friend got to my house.
「私の友達が家に着いた時、私は宿題を終えた。」
まず、過去形の文は「友達が着いた」という時点と「宿題を終えた」という時点に時の幅がないので、この2つの出来事が同時に起こったような意味にります。
つまり、友達がこんにちわと挨拶して玄関から入ってきたまさにその瞬間宿題がぴったり終わったということになります。過去形は点のイメージです。
しかし、実際にそんなことはありえないため、上のような過去形の文は形上は間違いではありませんが普通は使いません。
これに対し、過去完了形の完了の文は、「過去のある時点と過去のある時点」が繋がっているような意味を表します。過去完了形は線のイメージです。
よって、過去完了形の文は、私が「宿題を終えた」後しばらくして「友達が着いた」という意味を表しています。
「宿題を終えた」時点と「彼が着いた」時点に時間差(時間の幅)があり、その2つの過去に結びつきがある(線で繋がっている)ことを表しているのです。
そして、過去完了形の完了の否定文は、以下のようにhadの後ろにnotを付け、「(過去のある時点までに)〜し終えていませんでした」となります。
I had not finished the work when my friend got to my house.
「友達が家に着いた時、私は(まだ)宿題を終えていませんでした。」
had notの省略形hadn'tを用いて、以下のように書くこともできます。
I hadn't finished the work when my friend got to my house.
過去完了形の完了の疑問文は、hadを主語の前に出して文末に?を付け、日本語に訳す時は「(過去のある時点までに)〜し終えていましたか」となります。
Had you finished the work when your friend got to your house?
「友達が家に着いた時、あなたは宿題を終えていましたか。」
この場合、自分に質問することは普通ありえませんから、主語をI「私」からyou「あなた」に、my「私の」をyour「あなたの」に変えます。
また、just「ちょうど」やalready「すでに」は、否定文や疑問文には付けません。
ここからは、過去完了形の大過去について解説します。過去完了形は「過去のある時点から過去のある時点まで」と時に幅があります。
例えば、以下の過去完了形の文は、パリに引っ越したという「過去の時点」とパリに引っ越す5年前という「過去の時点」の間の継続を表しています。
I had lived in Japan for five years before I moved to Paris.
「パリに引っ越す前に、私は5年間日本に住んでいました。」
このように、過去完了形は、過去のある時点とそれより前の過去のある時点が繋がっている「線」のイメージです。
ところが、過去完了形には「点」の意味を持つ特殊な使い方があり、大過去と呼ばれます。大過去とは、過去よりさらに前の過去のある時点(1点)のことを表します。
この大過去の表す意味を解説するために、例として「私は、買ったペンを失くした。」という文を英語で考えてみます。
I lost my pen which I bought. 「私は、買ったペンを失くした。」
この文で用いられているwhichは関係代名詞で、which I boughtの部分がmy penを修飾しています。
関係代名詞まで解説すると膨大な量になってしまうので、ここではlost「失くした」とbought「買った」の時制に注目して下さい。両方とも過去形です。
この文は一見よさそうですが、これだと「失くした」と「買った」という動作が(ほぼ)同時に起こったことになってしまい、普通このようなことはありえません。
通常、ペンを買って使っていてしばらくした後で失くしたというように、「買った」という動作は「失くした」という動作より前に起きます。
しかし、lost「失くした」という過去の時点より「買った」のがさらに前に起きたということを表したいのですが、過去形では表せないため過去完了形の形を用います。
よって、「私は、買ったペンを失くした。」ということを言いたい時には、「買った」という部分には以下のように大過去のhad boughtを用います。
I lost my pen which I had bought.
大過去は過去完了形と同じ形ですが、通常の過去完了形のように時に幅はなく「過去のある時点」より「さらに前の過去のある時点」に起こったことを表します。
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