分詞の形容詞的用法の解説に入る前に、分詞の形と意味について解説します。分詞には、現在分詞と過去分詞の2種類があります。
現在分詞の形は「動詞のing形」で、意味は「〜している」です。現在分詞は、進行形「be動詞 + 現在分詞(動詞のing形)」で用いられます。
例えば、以下のような現在進行形の文で現在分詞は用いられ「〜している」という意味を表します。
She is cooking now. 「彼女は、今料理をしているところです。」
動名詞形も「動詞のing形」ですが、動名詞は「〜すること」という意味で文中で名詞的な役割を果たします。
これに対し、現在分詞は文中で形容詞的な役割を果たします。
上の文では、「The girl=cooking(少女=料理している)」と現在分詞のcookingは主語The girlを説明している補語になっています。
また、このcookingはshe is tall.「彼女は背が高い。」という文の形容詞tallと同じ働きをしており、名詞を修飾する形容詞的な役割をしています。
過去分詞の形は、規則動詞の場合「動詞の原形 + ed」、不規則動詞の場合は「動詞の過去分詞形」です。
不規則動詞の過去分詞は、動詞の過去分詞形をそれぞれ覚えておく必要があります。過去分詞の意味は、「〜された」です。
過去分詞は、受動態「be動詞 + 過去分詞」で用いられます。例えば、以下のような受動態の文で過去分詞は用いられ「〜された(る)」という意味を表します。
The box was made by him. 「その箱は、彼によって作られた。」
過去分詞は、現在完了形「have + 過去分詞」などの完了形でも用いられますが、過去分詞本来の意味は受動態の「〜された(る)」となります。
上の文では、「The box=made(箱=作られた)」と過去分詞のmadeは主語The boxを説明している補語になっています。
また、このmadeはThe box is big.「その箱は大きい。」という文の形容詞bigと同じ働きをしており、名詞を修飾する形容詞的な役割をしています。
それでは、分詞の形容詞的用法について解説します。
分詞には現在分詞と過去分詞の2種類があり、これら現在分詞や過去分詞は形容詞と同じように名詞を修飾し、これを分詞の形容詞的用法と呼びます。
以下の文では、通常の形容詞tall「背が高い」が後ろの名詞boy「少年」を修飾しています。
There is a tall boy. 「背の高い少年がいます。」
この形容詞tallと同じように現在分詞は名詞を修飾します。
上の文のtallを現在分詞sleeping「眠っている」に変えた以下の文では、現在分詞のsleepingがboyという名詞を修飾(分詞の形容詞的用法)しています。
There is a sleeping boy. 「眠っている少年がいます。」
次に、過去分詞を用いた以下の文をみてみましょう。この文で、過去分詞broken「壊された」はwatchという名詞を修飾(分詞の形容詞的用法)しています。
There is a broken watch. 「壊れた時計があります。」
過去分詞は「〜された」という意味を持つので、上の文は直訳すると「壊された時計があります。」となります。
ところが、「壊された時計」という言い方より「壊れた時計」の方が自然なので上の文のように言い換えます。
分詞の形容詞的用法で、どのような時に現在分詞を用いて名詞を修飾し、どのような時に過去分詞を用いて名詞を修飾するのかについて解説します。
それは、分詞の元になる動詞と修飾される名詞の関係です。
例えば、以下の文で、「少年(boy)」は「眠っている(sleeping)」というように少年と眠るの間には能動の関係が成り立ちます。
There is a sleeping boy. 「眠っている少年がいます。」
よって、この場合には「〜している」という意味を持つ現在分詞sleepingを用いてboyを修飾します。
これに対し、以下の文では「時計(watch)」は「壊された(broken)」というように時計と壊すの間には受動(受身)の関係が成り立ちます。
There is a broken watch. 「壊れた時計があります。」
よって、この場合には「〜された」という意味を持つ過去分詞brokenを用いてwatchを修飾します。
動詞と修飾される名詞の関係が、能動の関係なら現在分詞、受身(受動)の関係なら過去分詞を用いて名詞を修飾します。
ここでは、分詞は形容詞と同じように名詞の前に置かれ、名詞を修飾する場合について解説しました。分詞を名詞の後ろに置いて名詞を修飾する場合もあります。
以下に、名詞を後ろから修飾する分詞の形容詞的用法について解説します。
以下の2つの文で、現在分詞sleeping「眠っている」は名詞boy「少年」を、過去分詞broken「壊された」は名詞watch「時計」名詞をそれぞれ修飾しています。
There is a sleeping boy. 「眠っている少年がいます。」
There is a broken watch. 「壊れた時計があります。」
sleepingやbrokenは、tall boy「背の高い少年」の形容詞tallやbig watch「大きい時計」の形容詞bigと同じような働きをしています。
また、通常の形容詞は、something(anything)「何か」など一部の名詞以外は名詞の前に置かれ、後ろの名詞を修飾します。
形容詞がsomething(anything)を修飾する場合は、something(anything) cold「冷たい物(何か)」と形容詞が後ろに置かれる形になります。
分詞が名詞を修飾する場合は、ある条件により名詞の前に置かれる場合と名詞の後ろに置かれる場合があります。
分詞の形容詞的用法で、上の2つの文のように分詞1語(sleepingやbroken)で名詞を修飾する場合は、名詞の前に分詞が置かれます。
これに対し、同じ分詞の形容詞的用法でも以下のように分詞が他の語とセットになり名詞を修飾する場合には、名詞の後ろに分詞が置かれます。
There is a boy sleeping in bed. 「ベット寝ている少年がいます。」
There is a watch broken by Ken. 「ケンによって壊された時計があります。」
これらの文では、sleeping in bed「ベットで寝ている」やbroken by Ken「ケンによって壊された」と分詞が他の語を伴って名詞を修飾しています。
このように、分詞を含めて2語以上セットで(句になって)名詞を修飾する場合には名詞の後ろに分詞が置かれます。
置かれる位置に関係なく、修飾している名詞との関係が能動「〜している」の場合は現在分詞、受身(受動)「〜された」の場合は過去分詞を用います。
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